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アイスクリームを溶かさないのに、スッとすくえるスプーンと

繊細なフレーバーが邪魔されない、パフェ・スプーン。

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ジルコニアの
アイスクリーム・スプーン
​パフェ・スプーン

​クラウドファンディング「Makuake」のプロジェクトとして開発致しました。

先端厚さ0.6mm!
硬いアイスクリームも溶かさずに食べられる!
​金属臭がなくて、フレーバーが広がる!

アイスクリーム・スプーン

これまでのアルミニウムのアイスクリームスプーンは、指の熱をスプーンの先端に伝えて、溶かしながらすくう仕組みでした。当然、スプーン全体が冷たくなって、指が冷えて痛くなります。

今回開発するスプーンは、金属では作る事ができないほど薄く作ることで、スッと刺さって、アイスクリームを冷たいまま食べるようにします。熱伝導率が低いので、アイスクリームは冷たいのに、スプーンは冷たくなりません。

パフェ・スプーン

果物のフレーバーは繊細です。金属のスプーンを使うと、金属の匂いで隠れてしまいます。ジルコニアのスプーンならば、何ものにも邪魔されないフレーバーが、ココロの中にひろがります。

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アイスクリームが硬くなる理由

アイスクリームの原料は、牛乳、生クリーム、卵黄、砂糖とお好みのフレーバーです。これを、空気を含ませるように混ぜながら凍らせると、アイスクリームになります。

そう! 美味しいアイスクリームが凍っているのに柔らかいのは、気泡があるから! ということは、硬くなってしまったアイスクリームは、気泡がなくなってしまったからです。

これは、保存状態が悪くて一度溶けた後に、混ぜることなしに再び凍らせてしまったから、硬くなってしまったのです。

ということは、手の熱で溶かすスプーンを使うと、すくうことはできますが、凍っていないので、もはやアイスではありません。乳製品と卵と砂糖の混合物です。アイスは溶かさずに食べないといけません!

​そのためには、先端の薄いスプーンを使うのが一番です。

アイスクリームの再凍化20220511.png

アイスクリーム

固くなったアイスクリーム

どうして、ジルコニア?

柔らかいアイスクリームはパフェ・スプーンで優雅に、

硬くなってしまったアイスクリームは、アイスクリーム・スプーンでカジュアルに食べよう!

これまでのスプーンはステンレスや銀でできていました。科学的に言うと、どちらも金属の中では遷移(せんい)元素に属します。遷移元素は、色々なイオン化した状態をとりうる元素のことです。それによって酸化作用があり、触れた脂質を酸化させてガス化させます。そのガスが金属臭の正体です※1。

金属ではないジルコニアのスプーンを使えば、金属の匂いに邪魔されずに、スイーツのフレーバーを楽しむ事ができます。

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​上の図は、皮膚の上の鉄イオンの量が増えるほど、金属臭のガスの量が増える事を示しています。

​※1:2006年、Dietmar Glindemann博士、Virginia Polytechnic Institute and State University、「The Two Odors of Iron when Touched or Pickled: (Skin) Carbonyl Compounds and Organophosphines」

​Glindemann 博士ホームページ:http://www.glindemann.net/index.htm

 
 

​デザイン

アイスクリーム・スプーン

固くなってしまったカップ・アイスのためにデザインしました。ステンレスでは曲がってしまうほどの薄さ、0.6 mm に仕上げることによって、溶かさずにすくう設計にしました。

​ジルコニアの欠点である、力強くひねると割れてしまう問題については、柄を幅広にすることで、強度を持たせて対策しました。

アルミニウム製のアイスクリーム・スプーンは、手の熱で溶かすことで、すくえるようにするメカニズムです。しかしゼロ℃を超えて溶けてしまえばアイスとは言えませんが、ゼロ℃は、人の手には冷たく、指が痛くなります。

​ジルコニアは、アルミニウムに比べてはるかに熱伝導率が低く、指が痛くなりません。

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パフェ・スプーン

パフェ・スプーンは、果物たくさんのパフェや、お皿に盛りつけたアイスクリーム用にデザインしました。高さのあるグラスの器では、長さが必要です。カクテルグラスでも使えるので、マドラーとしても使えます。

 

一方でジルコニアはセラミックなので、あまり強い力を掛けると割れてしまいます。固くなってしまったアイスクリームには向きません。

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会社紹介


鰹節から引いたダシの味見をしたとき、スプーンを使うよりも器から直接の方が風味を強く感じました。それによって、金属臭が風味を隠していると気づきました。金属が、酸化作用によって脂質を分解し、金属臭を発生させるからです。とはいえ陶磁器や木のスプーンは、使いづらかったり、耐久性がなかったりします。そこで、金属よりも高い強度を持つジルコニア・セラミックスでの制作を決意しました。


大量生産前提のプラスチックの加工法を応用したジルコニアの加工法は、型の中に原料を流し込む際のコントロールが難しく、製品に皺ができます。その問題に対して私たちは、この技術を手工業と捉え直して挑みました。一般的には一つの型から同時に複数の製品を作りますが、私達は一つだけにして、加工時間も長くして解決しました。自動で製品を型から剥がす機工も、製品に痕をつけてしまうため設置せず、一つ一つ手で取り出すことにしました。それに続く焼成の工程で起こる、陶磁器の場合よりも大きな変形に対しては、試作を繰り返すことで専用の台座を開発して、抑制しました。


いずれはジルコニアのカトラリーで、世界中の人に料理の本当の味を知ってもらいたいと思います。